心惹かれることがありますと、
深いとこまで知りたくなります。
文字一つ一つまで意味を調べまして、
納得しますと心がすっきりします。
これが「好奇心」なんでしょうね?
こ噺
棟梁:
八、フリーズしてんじゃ~ね~よ、
手~動かせ、
兄弟子のお前がフリーズしてちゃ
下のもんに示しがつかねぇ~
悩みがあるなら夕飯でも食べながら
聞いてやろ~じゃね~か
見てみろ、
兄弟子の手が止まってるから
あいつらも動かねぇ~じゃないかあ
あいつらの目を見てみろ
キラキラしてるだろ~
仕事とと言えば雑用ばかりだぁ
それでもな
兄弟子のようにバリバリ働きて~
働きてぇ~、働きてぇ~って、
八は大工になって何年目だ?
八:
へー、12年目になりやす、
あ、あっし、
もう12年目になりやすかぁ~!
棟梁:
兄弟子のように成りて~って、
八も兄弟子を尊敬の眼差しで
見てたんじゃないのかい
それでもって兄弟子の技術を
自分の物にしょぉ~て
見てたんじゃないのかい
八:
へー、大工に憧れてまして、
棟梁が受け入れてくれたときぁ~、
嬉しくて、嬉しくてぇ~
一晩中泣きやした~
棟梁:
話はとんじまったが、
それを何と言うか分かるかい
八:
え~、何がです?
棟梁:
自分の物にしょぉ~てとこだよ
言葉にするとな、
「好奇心」って言うんだな
八:
あ~、「好奇心」
好きの好と奇妙の奇と
心てやつですか?
棟梁:
八は意味は分かるかい?
八:
知りやせん、
瓦版にあったな~て思い出しやした
棟梁:
八、お前はすごいな~、
漢字が読めるのかい!
えれぇ~なぁ~
八:
瓦版を読んでる人がいましてね
笑ったり難しい顔してるのを見てたら、
あっしもあんな顔して~って思いまして。
棟梁:
内容じゃ~ないのかい!
八:
そ~言いやすがね、
漢字が読めなきゃ~
あんな顔できやしませんよお
棟梁:
そりゃ~そうだ
何にでも「興味」をしめすとな、
あれもやってみて~、
これもやってみてぇ~
見てみて~ってなるだろ
八:
へい、種を明かしやすと、
女将さんに読み書き習ってます。
「継続」は力なりぃ~
ありがてぇ~です。
棟梁:
なんだ、そぉ~だったのかい、
それこそ「好奇心」だよな
八はえれ~な~
八:
棟梁もえれぇ~なぁ~
あたしは、
幾つになっても
「好奇心」旺盛でいたいと思ってます。
気になることは「興味」があること、
「興味」があるからやってみたい。
やってみたら、できた自分が嬉しい~。
失敗しても「興味」があるからまたやる。
「継続」したことが蓄積されて、
『自信』になる。
今日の笑楽(わらら)噺なここまで
またのお越しお~。