あたしの幼少期を思い出すと
何を見ても笑ってました。
猫がこけたら大笑い
犬が吠えたら吠え返す
木登りして落ちたら笑い転げ
シーソーから落ちても大笑い
無邪気、無邪気!!
あたしの時代のテレビはモノクロ!
外の木を見ると緑、テレビは白黒
なんで、どうして?
外人住宅街の近くに
わたしん家がありまして
同い年の女の子と遊んでました。
ハロウィン(※1)はお楽しみ大イベント!!!
大きなビニール袋を2枚持って
Trick or Treat(トリック オア トリート)
お菓子をくれないと
いたずらするぞぉ~、ってね。
同い年の子といっしょに一件、一件まわって
キャンディー、クッキー、銀チョコと
帰りは2つの袋を引きずって帰りました。
楽しい思い出です。
イベント会場に行きますと
皆さん目的は同じなので
声をかけますと会話が弾みます。
夏祭りのことです。
まわりは真っ暗、
どどどぉ~んと盛大に
花火が打ち上がりました。
あたしは興奮のあまり
隣にいる亭主の肩をたたきました。
亭主もすごいねって言ってます。
すごぉ~い、きれぇ~、でかぁ~い
花火が降ってきたぁ~
すごいね、すごすぎぃ~
連呼するあたしに応える亭主。
と思いきや
振り返ってみたら知らない女の子
花火が上がってる間
あたしの相手をしてたんですよ。
ほんとのことですよ。
女の子の優しさ!
はたまた、
呆気にとられていたのかな!
女の子の横には男の子
二人そろって笑顔で
この場を離れていきました。
無邪気さは子どもだけの特権?
いいえ!
無邪気さは大人にも特権があります!!
知識と経験の多いのは大人の方ですから
見方をちょっと変えて
はしゃいだり大笑いしてもいいんじゃないかな!
こ噺
八:
年に一度の夏祭り、楽しみだぁ~
老若男女
みんないっしょに♪
かっぽれ、かっぽれぇ~♪♪
あたしゃお里に、かっ惚れたぁ~♪
かっぽれ、かっぽれぇ~♪(※2)
女将さん:
はりきってますねぇ~
今は旦那と出かけるが
乙女の頃は
人が集まる所は苦手だったねぇ~
とんとんって肩を叩かれると
ひゃっとして
おっかさんの後ろに隠れたもんだ
またまた、肩をとんとん
お嬢ちゃん、足踏んでるよ(大笑い)
棟梁:
高らかに笑ってるねぇ~
祭りはいいやな
♪心ウキウキ、体浮き浮き♪
ウキウキと浮き浮きをかけたんだがな
イマイチか
そろそぉ~ろ、祭りに行きますかぁ~♪
お良し、八、
おれを置いていっちまいやがったぁ~なぁ~
心ウキウキ、体浮き浮き♪
うちで踊らなくてもいいやなあ!
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「無邪気」
無邪気から無をとりますと、
邪気が残ります。
邪気は悪い心、ねじれた気持ちです。
無を戻しますと、
悪い心、ねじれた気持ちがない
無邪気になります。
素直な心に、純粋な気持ちです。
子どもに表現します。
成長するにつれて無邪気と言う言葉が、
頭から離れていきます。
離れた言葉は戻しましよ。
あたしの楽しみ方です。
(*1)
ハロウィンは「死者の祭」です。
こちらふうに言いますとお盆に近いお祭りです。
死者の霊と聞くと怖いイメージがありますが、
家族のもとへ訪れるのは聖霊となった家族です。
大人達は自宅に居て聖霊を待ちます。
その中にはさ迷う悪霊もいます。
悪霊がきたら
もとの場所に帰ってもらうために
魔除けとしてお菓子を置くようになったそうです。
仮装した子ども達は大好きなお菓子をもらうため
「お菓子をくれないといたずらするぞ~」と言って
悪霊に紛れ込んでお菓子をもらうようになったそうです。
(*2)
諸説ありますが、
みかん船で巨万の富を築いた
紀州から江戸へ船出した時の祝歌
あたしゃおまえに惚れた惚れたぁ~♪
(かっ惚れたぁ~)と
江戸時代になると
「かっ惚れたぁ~」が「かっぽれ」に
なったそうです。
ネット検索しましたら
紀伊国屋文左衛門本舗
有田みかん、田村みかん、
紀州梅干し
あたしの好きなものばかり
一粒一粒を包みあげた
包みを開けるとほのかな香り
お口に入れると上品な甘さにほのかな酸味
あぁ~、あの時の味を思い出しました。
今日の笑楽(わらら)の噺は
これでお開き
またのお越しお~。