wararabanasi’s diary

笑楽と書いて(わらら)と読みます。日常の出来事をこ噺にしました。

YouTubeで感動、劇場で二度感動しました

千手観音菩薩

中国芸術団の公演を観てきました。
合掌をした美しい姿の後方に、
煌びやかな数人の手が左右に広がり、
感動しましたねぇ~。

 今回は千手観音菩薩様に
会いに行った後のお話です。

江戸日本橋から京都三条大橋を結ぶ
東海道五十三次
だいたい490km ですかねぇ~、
二週間ぐらいかけて京都の宝寿寺へ~

こ噺

棟梁:
旅はいいねぇ~
二週間も歩くとなると、
ちょいと腰が引けたがねぇ~
千手観音菩薩様にあった時にゃ~!
ス~ト力が抜けたねぇ~
見惚れるってぇ~のは
こうゆうことだって思ったねぇ~

八に仕事任せて二週間も空けたんだ
土産と土産話でもしてやるとするかぁ~

八:
棟梁、女将さん、お帰りなせぇ~

棟梁:
長い間、世話になったなぁ~ありがとよ
これは土産の菓子でぇ~、
あとは土産話だぁ~、聞くかい!

八:
菓子も嬉しいが土産話がもっと嬉しいぃ~
それではどうぞ

棟梁:
ん。千手観音菩薩様はさいこ~だな!
どこから見ても
こっちの方を見てくれているって感じた時はな
ありがてぇ~って手ぇ~あわせたよぉ~
それでなぁ!

八:
棟梁~、
女将さん、どう~しなすたんで?
元気がねぇ~て言うよりも…すねてるんじゃ~

行くときは笑顔がありやしたが、
長旅で疲れたんですかねぇ~?
声をかけても、上の空ですよぉ?
楽しんだぁ~あとの女将さんは
子どもがはしゃぐみたいに、
キャッキャ騒ぐんですがぁ~ねぇ?
どうしました?

棟梁:
そ~なんだよ、旅は楽しいねぇ~ってぇ
行くときゃ~スキップしてたんだよぉ
それが帰りになると口もきかねぇ~
宿に上がったて、飯の時だぁ~
善が運ばれたら、善を後ろに向けて
おれと背中合わせで食っちまうし、
食ったと思ったら、床をひいてふて寝だぁ~
声かけても、だんまりだぁ~
訳を聞こぉ~にも、こんなんだろ!

久しぶりの夫婦(めおと)旅が、
なんで、こぉ~なるかなぁ~?

だんまりの原因はなんだぁ~?
八、聞いてこい

なにニタニタしてんだぁ~、八?

八:
棟梁は道々ず~と
千手観音菩薩様を褒めなすてんでしょ
道々誰といっしょだったんですぅ

女将さんはねぇ
菩薩様と張り合うつもりはないよぉ、でもね
痒いところに手が届くって言うけど
あたしは気が利かない女房なの?
配慮のできない女房なのってぇ~ねぇ

ありぁ~、やきもちですねぇ
生身の人間なら言い合うこともできやすが、
菩薩様じゃ~、どうやっても勝てねぇ
無理って分かるだけに、
落ち込んでぇ~いなすんでぇ

棟梁:
やきもち焼かれるってことは、
幾つになっても嬉しいもんだなぁ、

おい、おい、八どこに行くんだぁ?
お良に言わなくていいよぉ、

おれから言うからよお!


ーーーーーーーーーーーーーーー
愛情表現の仕方は色々だと思うんですね。
やきもち妬かれるのは男冥利に尽きます。
相手が菩薩様ですからこの上ない
幸せな男です。


笑楽(わらら)噺はこれまで

またのお越しお~。